【 概 要 】−妙法寺は岐阜県恵那市岩村町に境内を構える寺院です。妙法寺は江戸時代初期に岩村城の城主丹羽氏定が開基となり、日亮上人を招いて創建しました。丹羽氏定は元和元年(1615)に丹羽氏信と水野勝成の養女(水野忠胤の娘)の長男として生まれ、正保3年(1646)、氏信の死没に伴い家督を継ぎ美濃国岩村藩(本城:岩村城)2代藩主に就任しました。明暦3年(1657)に死没すると岩村城の城下に境内を構える乗政寺に墓碑が建立され、家督を継いだ丹羽氏純が美濃国岩村藩(本城:岩村城)3代藩主に就任しました。氏純の時代には弟や娘が若くして死没するなど一族で不幸が連続して発生したので、著名な霊媒師に鑑定してもらうと戦国時代の岩村城の城主秋山信友夫妻と大島氏、座光寺氏、伴野氏の5人は織田信長との対立から逆さ磔にされた事で無念の死を遂げ、この5人の怨念が丹羽家に災いをもたらせていると告げました。驚いた氏純は早速妙法寺の東隣に5人霊を慰める五仏寺を創建しましたが、5代藩主丹羽氏音の代に御家騒動により移封となって岩村城を後にし五仏寺も廃寺となっています。妙法寺の境内に建立されている「まくら塚」は五仏寺の代わりに秋山信友夫妻の怨霊を鎮める為に建立されたと伝えられています。
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